先頭へ戻る

遺言・相続・借金(債務整理)・会社設立(会社登記)、お気軽にご相談下さい。
大分県司法書士会

法律相談 Q&A

敷金返済義務と原状回復義務

Q
賃貸マンションから転居しました。敷金の一部を返してもらえると思っていたら、逆に家主から修繕費用との差額を求められました。賃貸契約書に「古くなったカーペットを交換する費用を敷金から控除する」「畳の表替えや壁紙・襖の張替え、そのほかの小修繕に要する費用は借主の負担とする」などの特約条項があるので、家主はこの特約条項を理由に私が負担すべきだというのです。支払わなければならないのでしょうか?
A
借主は賃貸契約が終了するときには、自らが設置したものを取り除くなどの現状回復措置をして家主に返還しなければなりません(原状回復義務)。しかし単に、古くなったものを取り替えたり新品にして返すまでの必要はありません。 目的物を賃貸する場合、通常の使用にともなって賃貸物が経年変化し、古くなるのは当然です。したがって、そのような賃貸借契約の性質から、借主に新品に近い状態にして返還する義務はないとされ、経年変化や自然の劣化・消耗による目的物の価値減少分は賃貸料収入によってカバーすべきであると考えられています。 ただし、借主の善管注意義務違反や社会通念上の通常の使用を越える使用によって毀損・汚損が発生した場合は、その修繕費用は借主が負担するべきと考えられています。 以上のことから、特約条項があった場合でも、文言どおりに敷金から控除されるとは限りません。賃借物の通常の使用に必然的にともなう消耗や汚損など、時間の経過によって生じる自然な劣化・損耗などについては、特約があっても原則として敷金から控除できないとされています。

相続財産 ― 承継するのは死者の地位

Q
相続財産、いわゆる遺産の対象なるのはどのような財産をいうのでしょうか?
A
相続財産の対象となるのは、被相続人(死者)の財産に属した権利義務です。たとえば、不動産(土地、建物)や動産(時計、指輪)の所有権、人に金を貸していた場合の貸金債権、あるいは、人に金を借りていた場合の借金の返済義務などが典型例です。さらに、売主の地位(瑕疵担保責任)や、無権代理人の責任なども承継されます。このような、被相続人が有していた財産法上の地位が、広く相続の対象になるといえます。 被相続人の財産に属していた権利義務であっても、その性質からみて、相続の対象とならないものがあります。 その第1は、一身専属権(被相続人以外の者に帰属させることができないもの)といわれるものです。具体的には、委任者・受任者の地位、財産分与請求権、扶養の権利義務などがあります。従来、生命侵害による死者の慰謝料請求権が相続されるか否か議論されてきましたが、最高裁は、慰謝料請求権そのものは金銭債権であるとして、相続の対象となると判示しています。 第2は、系譜、祭具、墳墓といった祭祀財産です。祭祀財産を、被相続人から指定されたり慣習によって承継することになっても、承継者には、祭祀を継続する法律上の義務はありません。 最後に、いうまでもなく、生前被相続人に属していなかった財産的権利義務は相続の対象となりません。たとえば、被相続人が掛けていた生命保険金の問題があります。受取人を被相続人本人にしてあった場合には相続財産となりますが、共同相続人のうちの一人を受取人に指定していた場合には、保険金請求権は、その受取人の固有財産となり、相続財産とはなりません。すなわち、相続人子供A、Bのうち、保険金の受取人をBと指定していた場合、Bが相続放棄をした場合であっても、Bはその保険金を受け取ることができることになります。

遺言のすすめ

Q
私が死んだあと、私の財産を特定の者に相続させたい場合はどうすればよいのでしょうか?
A
一番よい方法は遺言状を作成することです。 自分で書いてもよい(いわゆる自筆証書)のですが、記載内容、様式などに間違いがあって効力がなかったり、亡くなったあと未開封のうちに家庭裁判所の検認が必要だったりするので、公証人役場に行かれて、いわゆる公正証書にしたほうがよいと思います。 そのときは、死者本人の替わりに登記手続きに応じる遺言執行者などを選任しておくと、ほかの相続人の印鑑などが不要ですので便利です。
よほどのことがない限り、死者の意思に反することを要求する相続人はいないと思います。

借金がある場合の相続

Q
父が亡くなりましたが、かなりの借金があるようです。父名義の土地、建物はありますが、それよりも借金が多い場合、借金を払わなければならないのでしょうか?
A
単に相続をすると、土地、建物、貯金などの財産とともに、借金も引き受けることになります。借金が多い場合は、次の手続をすることにより、相続しないことができます。
【放棄】
相続を放棄することにより、相続財産のすべて、土地・建物や借金も相続しないことになります。
【限定承認】
プラスの財産の範囲内で借金の責任を負うことになります。
相続の放棄や、限定承認は、相続があったことを知ったときから3ヶ月以内に家庭裁判所に手続をしなければなりません。放棄は自分一人で手続することができますが(放棄しなかった他の相続人が土地・建物、借金を相続することになる)、限定承認は相続人全員でしなければばりません。また、2つの手続とも3ヶ月を過ぎてしまうと手続ができなくなりますので、相続が開始したらすぐに全財産を把握することが必要です。

事業用借地権とは、どのようなものですか?

Q
事業用借地権とは、どのようなものですか?
A
1. 事業用借地権とは
事業用借地権とは、契約期間が10年以上50年未満で、事業用建物の所有を目的とするもので、契約の更新、契約期間の延長、契約期間満了時に借り主に建物の買取請求権がない借地権をいいます。 つまり、契約期間が終われば、地主は、借主に土地の明渡しを求めることができます。借主は、建物を取り壊して、更地の状態で返さなくてはなりません。
2. 事業用借地権の契約
事業用借地権の契約は、必ず公正証書でしなければなりません。公正証書によらずに普通の契約書でなされた場合は、契約当事者が事業用借地権だと思っていても、法律上は普通借地権とみなされます。 普通借地権とみなされると、土地の明渡しが非常に困難になります。

主な債権の時効期間

Q
主な債権の時効期間は?
A
主な債権の消滅時効期間は、次のとおりです。
 1.製造業、卸売業、小売業の売上代金 2年
 2.建築工事などの請負代金 3年
 3.ホテルの宿泊料、バー・キャバレーの飲食費 1年
 4.貨物などの運送費 1年
 5.ピアノ、ソロバン塾などの謝礼金 2年
 6.理髪業、洋服屋、靴屋などの手間賃 2年
 7.地代、家賃 5年
 8.レンタル、リース料などの損料 1年
 9.営業上の貸付金、立替金 5年
 10.個人間の貸借 10年
 11.確定判決などに基づく請求権 10年
 12.給料、退職金などの請求権 2年

なお、時効期間の計算は、債権確定の日の翌日より起算します。
また、請求、差押、承認等により時効は中断することが有ります。

事業用借地権とは、どのようなものですか?

Q
事業用借地権とは、どのようなものですか?
A
1. 事業用借地権とは
事業用借地権とは、契約期間が10年以上20年以下で、事業用建物の所有を目的とするもので、契約の更新、契約期間の延長、契約期間満了時に借り主に建物の買取請求権がない借地権をいいます。 つまり、契約期間が終われば、地主は、借主に土地の明渡しを求めることができます。借主は、建物を取り壊して、更地の状態で返さなくてはなりません。
2. 事業用借地権の契約
事業用借地権の契約は、必ず公正証書でしなければなりません。公正証書によらずに普通の契約書でなされた場合は、契約当事者が事業用借地権だと思っていても、法律上は普通借地権とみなされます。 普通借地権とみなされると、土地の明渡しが非常に困難になります。

悪質金融業者にご注意

Q
最近、年金を担保にお金を融資しますという広告を見かけます。不足する生活費に充てるため、利用してみたいと考えていますが、どのようなものでしょうか。
A
国民年金や厚生年金等の年金は差し押さえ禁止債権であるだけでなく、原則として担保にとることも禁止されています(国民年金法24条・厚生年金保険法41条)。年金を担保にお金を融資できるのは年金福祉事業団等が行う公的年金担保貸付制度のみです。それ以外の業者が、年金を担保にお金を融資することは違法です。お尋ねの広告の 業者は、はっきり言って悪質業者です。そのやり口は以下の如くです。 これらの業者は、あなたの銀行のキャッシュカードや預金通帳、印鑑 等を取り上げるのと引き換えに融資をします。つまりあなたは年金を業者に取り上げられてしまうのです。そして、お決まりの如く非常に 高い利息を取られます。もし、あなたに年金以外にほとんど収入がなければ、借りたお金を返すどころか、また年金担保業者に借りざるを得なくなります。次の年金支給日が来ても、また年金が手に入らないので、またまた借りざるを得なくなります。お気づきでしょうか、いったん、この罠にはまると、破綻するまで抜けることができなくなるのです。業者の窓口対応がやさしく親身だったとしても、それは最初だけです。決して騙されないようにしてください。

悪質金融業者にご注意(2)

Q
最近郵便受けなどに、他社でダメな方、当社なら大丈夫です!保証人・担保不要、800万円まで年利2%前後の低金利で融資をしますという貸し金業者の広告がよく投函されていますが、もし本当であれば、融資を申し込みたいと思っています。アドバイスをお願いいたします。
A
あなたが目にしたような広告を出す金融業者には要注意です。このような業者の中には、現実には、お金を貸さない紹介屋とか、買取屋とか、整理屋とかいった、多重債務に陥っている人を、さらに食い物にするひどい業者が多いのです。 紹介屋とは、直接お金を貸すことはせず「審査が通るように裏から手を回しておく」などと称して、他の金融業者を紹介し、そこで受けた融資の額の何割かを手数料として取り上げます。実際には審査が通るように手を回しているわけではないのです。ただ審査の甘い業者の名前を挙げているだけなのです。 整理屋は、債務整理をしてやると言って、多額の手数料を取りながら、実際には何の整理もしなかったり、債権者の要求をそのままのんで、実行不可能な和解をしたりします。買取屋も、融資を申し込んでも、絶対に金を貸してくれることはありません。なんだかんだと言って、金を貸しません。そして、クレジットカードで、買い物をするように指示されます。そして、商品を安く下取りします。例えば40万円の商品を買い取ってもらっても、10万円くらいの現金にしかなりません。あとには40万円にクレジット手数料が上積みされた、膨大な借金が残るだけです。甘言には落とし穴ありです。

連帯保証人の負担部分

Q
A会社の社長である甲から依頼され、A会社が銀行から1,200万円を借り入れるにあたって、私は連帯保証人となりました。A会社はその後倒産し、私が連帯保証人として債権者に弁済しました。A会社にはまったく資力がありません。どうしたらお金を回収できるでしょうか?
A
あなた以外にも、連帯保証人がいたはずです。たとえば、A会社の社長である甲は、必ず連帯保証人になっているはずです。また、それ以外にも連帯保証人がいるかもしれません。あなたが弁済したとき、引き換えに銀行から金銭消費賃借契約証書や、代位弁済証書などの書類を渡されたはずですから、それらを見ればあなた以外にも連帯保証人がいることが判明します。 あなたは、ほかの連帯保証人に対し、その負担部分について求償することができます。たとえば、あなたを含めて連帯保証人が3人いたとすれば、負担部分はそれぞれ3分の1となります。したがって、1,200万円全額をあなたが弁済したのであれば、それぞれ400万円ずつ、ほかの連帯保証人に対し請求することができるのです。

共有物の分割

Q
私は兄と、各持分1/2の共有地を所有しています。今度、私が家を建てるために、その土地を均等に分割して、そのうちのひとつを私の単独所有にしたいと思っています。どのような登記をすればいいでしょうか?
A
土地を均等に分割するには、まず分筆の登記が必要です(分筆の登記は土地家屋調査士に嘱託することになります)。 ひとつの土地(A)を、ふたつの土地(B,C)に分筆の登記をすると、B、Cの土地は、それぞれにあなたとお兄さんの各持分1/2の共有の土地になります。そこで、そのうちの1筆の土地(B)を、あなたの単独所有にするには、Bの土地のお兄さんの持分をあなたへ移転する、持分移転の登記を必要があります。

額面株式の廃止

Q
先日、私の勤める株式会社の登記簿を閲覧していたら、「額面株式1株の金額」のところが抹消されていました。どうしてでしょうか?
A
「商法等の一部を改正する等の法律」などが、平成13年10月 1日に施行されたことにより、額面株式の制度が廃止され、すべて無額面株式になりました。 これに伴い、新しい株式会社の登記用紙から「額面株式1株の金額」の欄が削除され、法施行の際、現にされている「額面株式1株の金額」の登記は、登記官が職権で朱抹することとされました。 額面株式が廃止された理由としては、額面株式1株の金額を5万円と定めていても、市場では何十万円で取り引きされていたり、逆に額面を下回る金額で取り引きされていたり、株券に書かれている金額が意味を持たなくなっていることなどがあげられます。 なお、すでに発行されている額面株式を回収して無額面株式に差し替える必要はありません。

亡父名義の土地を売却するには

Q
大分市に住む会社員です。野津町に父名義の土地がありますが、父は平成12年になくなりました。母も平成9年になくなっており、相続人は子供である私一人です。今回、その土地を売却したいのですが、どうすればいいでしょうか?
A
亡父親名義の土地を売却するには、まずあなたへの相続登記をしなければなりません。 あなたが土地を売った場合、亡父親→あなた→買い主への所有権の移転があり、登記簿には所有権の移転の過程を忠実に記載しなければならないからです。 亡父親からあなたへの相続登記が未了でも売買契約はできますが、買い主に所有権移転登記をする場合、その前提として、あなたへの相続登記を行わなければなりません。

賃貸の解除契約

Q
アパートを経営していますが、家賃を半年前からまったく支払ってくれない方がいます。賃貸契約を解除したいのですが、どうすればいいのでしょうか?
A
(1)借主を債務不履行(期日までに支払いをしないこと)におちいらせた上、(2)契約解除を通知します。通知が相手に届いたときに契約は終わります。 まず、(1)の手続きですが、配達証明付きの内容証明郵便で、家賃支払いの催促を相手方に通知します。そして、支払い期限までに支払いのないのを待って、(2)の契約解除の通知をします。

権利書の紛失

Q
権利書をなくしてしまいました。再発行はしてもらえるのでしょうか?
A
権利証は、あなたの財産を証明する大切なものです。将来、あなたが不動産を売却したり、抵当に入れたりするときに必要になります。残念ながら、なくしたからといって再発行はしてもらえません。   でも、権利証がなくても不動産の売却をする方法はあります。平成17年3月7日から新しい不動産登記法がスタートし、2つの方法が制定されました。   1つめは、"事前通知制度"を利用する方法です。この方法は、登記の申請をすると法務局から本人限定郵便を登記義務者(不動産を売買するときの売主のことです。)宛に送達します。この郵便は本人でなければ受け取ることが出来ません。郵便が届いたら、必要事項を記入して法務局に提出します。提出された書類が適法であれば申請した登記が実行されます。ただし、法務局に提出するまでの期間は発送されてから2週間以内に提出しなければ登記申請は却下され、申請はなかったものとされてしまいますので、同時に抵当権などの抹消や設定があり、金銭の授受が絡む場合はあまり使われないのではないかと思います。   2つめは、登記申請代理人による"本人確認情報"を提出する制度です。これは登記申請代理人(司法書士などです)が登記義務者と直接面談し、登記義務者本人であると確認し、それを本人確認情報として文書にし、法務局に提出する方法です。これは、当該登記申請を代理する司法書士等が作成しなければなりません。また、本人を確認するために、例えば免許証などの写真付きの公的証明書を提出して頂くことになります。そして、本人確認に関する費用としてかなりの費用を要します。この方法は、同時に抵当権などの抹消や、設定が絡む場合や、金銭の授受が同時に行なわれる場合に有効だと思われます。   それぞれ、状況に応じて使い分けていくのが良いと思います。

内緒で名義変更?

Q
55歳の主婦です。夫と娘が一人います。夫には前妻との間に息子が一人いますが、私とは没交渉です。その息子は、うわさではまともな暮らしはしていないようです。 現在、私たちが住んでいる土地と建物を私名義にしておきたいのですが、夫には内緒で名義変更はできるでしょうか?
A
ご主人には内緒で、不動産の名義を変えることはできません ご主人が先に亡くなると、あなたとあなたの娘と前妻の子の三人が相続人となるので、あなたの心配はよくわかります。 もし、ご主人がすべての財産をあなたに生前贈与をしてくれたとしても、前妻の子は、本来の相続分の半分を主張する権利(遺留分)があることも考えておかねばなりません。 結婚(入籍)して20年以上経っていれば、一生に一度だけですが居住用不動産の夫婦間の贈与には110万円プラス2000万円、合計2110万円の控除を受けられます。 まずご主人とよく話し合ってください。ご主人との話し合いがうまくいくようであれば、税金については税務署などに相談されたうえで、登記手続きをするとよいでしょう。

相続放棄について

Q
自分が生きている間に、長男に全財産を残したいと思います。そこで、長男以外の兄弟姉妹に「相続を放棄する」という念書を書いてもらいました。これで安心と考えてよいでしょうか?
A
たしかに、民法には相続の放棄という制度があります。しかし、生きている間に長男以外の兄弟姉妹に相続の放棄を強要することはできません。相続の放棄は、亡くなったあとに、兄弟姉妹の自由意志に基づいて、家庭裁判所に申し立てをして初めてできることなのです。 では、どういう方法であればよいのでしょうか? 遺留分の放棄という制度があります。生きている間に、家庭裁判所の許可をもらって長男以外の兄弟姉妹に「遺留分の放棄」をしてもらうことができます。そのうえで、「財産はすべて長男に相続させる」という内容の遺言書を作っておけばよいのです。 ただし遺留分の放棄については、合理性があるか(たとえば農地細分化防止のためなど)、代償性があるか(遺留分の放棄と引き換えに兄弟姉妹がすでに贈与を受けているなど)が考慮されます。

妻の単独相続はできるか?

Q
父、母、子供三人の家庭ですが、父が亡くなりました。子供三人が相続放棄すれば、父名義の不動産を母が単独で相続できるでしょうか?
A
子供三人が相続を放棄すると、母と父方の直系尊属(父方の祖父、祖母、その父と母、そのまた父と母というように際限なく)とが共同で相続することになります。父方の直系尊属が全員死亡していれば、父の兄弟と母とが共同で相続することになります。 母に単独で相続させるには、母と子供三人で、子供三人の相続分を零とする遺産分割協議をすればよいのです。

共有の土地を単独所有に

Q
大分市内に住む会社員です。 3年前、母の土地を私と兄とで相続登記手続きを終えました。土地は一ヶ所にまとまった土地ですが、5筆に分かれています。いずれの土地も私が5分の3、兄が5分の2の共有持分としました。 今となっては、すべての土地が共有なのでなにかと不便な点が多く、なんとか一人所有の土地にそれぞれ分けなおしたいと考えているのですが?
A
「共有物分割」という方法で、それぞれ持分を交換的に移転して、それぞれ所有したい土地を、単有(一人所有)にすることができます。 ただし、共有物分割の結果、それぞれの持分に応じた以上の所有権を取得した場合には、多く所得をした方に贈与税がかかることがあります。 その後の使い勝手や贈与税のことなども考慮して、分筆をして土地の形を整えた方がよいかもしれません。こういうふうに分けたいという原案ができたら、税理士さんか税務署に相談することをおすすめします。

袋路通行権について

Q
袋地通行権について説明してください。
A
周囲を他人の土地に囲まれて、道路に接していない土地を袋地と言います。袋地はそのままでは利用できない土地です。 しかし、そのままでは不都合ですから、法律では袋地の所有者に、袋地を取り囲んでいる他人の土地を通行する権利を認めています。つまり、袋地の所有者には、登記や契約や承諾がなくても、道路に出るまで他人の土地を通ってもよいという権利が認められています。袋地通行権は、利用できない無価値な土地ができることを防ぐという経済原則から認められているものですが、一方では周囲の土地の所有者には、一方的に犠牲を強いることになります。そこで法律では、利害の調整をはかるために、次のよう定めています。 まずひとつは、袋地が、土地を分割したため、または土地を譲渡した結果できた場合です。この場合は、袋地所有者は、分割したため、または譲渡した結果袋地になった相手方の土地を通行することしか認められません。そのかわり、通行するのは無償です。 もうひとつは、それ以外の場合です。つまり袋地ができた原因が、周りの土地の所有者に何のかかわりあいもない場合です。この場合は、袋地所有者は、通行に必要な限度で周囲の土地に被害がもっとも少ない場所を通行することができます。また、求められれば、通行のための費用を支払わなければなりません。

遺留分について

Q
遺留分という言葉を聞きましたが、どのような意味ですか?
A
憲法では、私有財産制度を保障しています。これによって私たちは、自分の財産を生きているうちはもちろん、死後も遺言で自由に処分できることになっています。 しかし、遺言によって全財産を特定のものにやってしまって、一部のものにはまったくやらないとしたら、その人の生活の基盤はどうなるのでしょう。相続人の生活保障をはかるため、最低限の制度が必要です。 これが「遺留分」という制度です。 遺留分を害された相続人は、相続で利益を受けた人に対して、自分の遺留分だけは返してくれ、という意思表示をすることができます。これを「遺留分減殺(げんさい)請求権」といいます。 この場合、あとでトラブルにならないように、配達証明付きの内容証明郵便で行ったほうがいよいと思います。遺留分減殺請求権は、相続があったこと、および自分の遺留分が害されたことを知ったときから1年、あるいは相続開始のときから10年を過ぎると、時効で主張できなくなります。

相続手続きの実際

Q
夫が家とその敷地を残して他界しました。相続の手続きについて教えてください。また、相続の登記には期限はあるのでしょうか?
A
まず、「相続する財産はどれだけあるか」と「誰が相続人か」を調べましょう。 相続できる財産には、

・1 土地や建物などの不動産
・2骨董、貴金属、自動車、生活品などの動産
・3 株券、預貯金などの債権

があります。これらを「プラスの財産」と言います。これとは逆に、借入金、未払金、および債務履行義務などを「マイナスの財産」と言います。通常は、「プラスの財産」と「マイナスの財産」を併せて相続します。
相続人は、戸籍で調べます。亡くなった方(被相続人)の14歳か15歳くらいから亡くなるまでの戸籍がすべて必要です。配偶者(夫から見た妻、妻から見た夫)とその子、子がいなければ配偶者と直系尊属(被相続人の父母、または祖父母)、直系尊属がいなければ配偶者と被相続人の兄弟姉妹の身分関係を調べます。
相続人は、自分が相続人と知ってから3ヶ月以内に、相続を承認するか、相続を放棄するかを決めなくてはなりません。この期間内に相続を放棄しなかったときは、相続を承認したものとみなされます。
相続登記に、とくに期限はありません。ただし、あまり長い間、相続登記をしないでおくと、次の相続が発生したり、相続人の関係が複雑になったりして、費用がかさむことにもなります。早めに相続登記をすることをおすすめします。

家を新築したら?

Q
家を新築したので登記をしたいのですが、どのような登記が必要なのか、そしてどのような点に注意したらよいか、アドバイスをお願いします。
A
家を新築したときは、まず最初に建物表示登記をします。建物表示登記とは、建物の現況(建物の所在、家屋番号、種類、構造、床面積、所有者など)を明らかにするための登記です。建物表示登記の専門家は、土地家屋調査士です。 表示登記の次には、建物の所有権者を登記します。これを所有権保存登記といいます。 これらの登記で注意することは、誰の名義で登記するかということです。普通は建築資金を出した人の名義で登記します。ところが、夫婦で建築資金を負担しあったのに、夫だけの単独名義で登記をしてしまうことがあります。この場合は、贈与税の課税対象になります。建築資金を負担したのに共有者としての登記をしなかった妻から、単独の所有者となった夫への贈与があったものとして課税されるのです。所有権の登記は、建築資金の出資割合に応じた登記をすることをおすすめします。 なお、住宅取得資金の贈与に関し、贈与税が軽減される措置もあります。 所有権保存登記をするときに、登録免許税という税金が必要です。税率は、課税価格の1000分の4です。ただし、専用住宅の場合は、税率が軽減されることがあります。

相続人が音信不通!

Q
父が亡くなったので相続の手続きをしたいのですが、相続人の一人が音信不通です。この場合、遺産分割はどうすればよいのでしょうか?
A
遺産分割協議は、相続人が全員参加しなければできません。行方不明などで、参加できない相続人がいる場合には遺産分割協議はできないことになります。この場合、ふたつの方法が考えられます。 ひとつは、音信が途絶えて7年以上になる場合は、家庭裁判所に申し立てを行って失踪宣告の審判をしてもらう、と言う方法です。 この審判があれば、行方不明となって7年が経過した時点で死亡したものとみなされ、そのほかの相続人で遺産分割協議ができます。 もうひとつは、家庭裁判所に申し立てを行って、不在者のための財産管理人を選任してもらう方法です。 遺産分割協議は、財産管理人とそのほかの相続人とで行うことになります。ただし、財産管理人は不在者の財産を管理するのが職務なので、遺産分割協議を含めて、財産の処分に関することを行うときには、別途に家庭裁判所の許可をもらわなければなりません。

相続人とは?

Q
このたび、相続をすることになりました。相続人について、また、それぞれの相続人の相続分について教えてください。
A
まず、相続人については次のとおりです。 配偶者は、常に相続人になります。配偶者とは、夫からみた妻、または妻からみた夫のことです。 子供がいれば、子供が相続人(第一順位の相続人)です。 子、および孫がいない場合は、父母、あるいは祖父母(直系尊属と言います)が相続人(第二順位の相続人)になります。 直系尊属がいなければ、兄弟姉妹が相続人(第三順位の相続人)となります。 次に相続分についてご説明します。 配偶者と子が相続する場合には、相続分は、配偶者2分の1、子2分の1です。子が数人いるときには、2分の1を子の数で按分(あんぶん)します。 配偶者と直系尊属が相続する場合には、相続分は、配偶者3分の2、直系尊属3分の1です。 配偶者と兄弟姉妹が相続する場合には、相続分は、配偶者4分の3、兄弟姉妹4分の1です。同順位の相続人が複数のときは、均分することになります。 子が相続人の場合、嫡出子(正式な婚姻関係のもとで生まれた子)と婚外子(正式な婚姻関係以外で生まれた子)がいれば、婚外子の相続分は嫡出子の2分の1です。 同様に、兄弟姉妹が相続人の場合、父あるいは母が異なる兄弟姉妹であれば、相続分はほかの兄弟姉妹の2分の1です。 以上は、法定相続分です。 遺言書をもって、法定相続分以外の相続分を指定できます。遺言書に相続分の指定があれば、これに従います。遺言書では、ある相続人に対して相続分をゼロにすることもできます。 遺言書がなければ、法定相続人全員で話し合い(遺産分割協議と言います)、協議にもとづいて相続分を変更することができます。相続する財産の増加や維持に貢献した相続人、または亡くなった人の看護などに貢献した相続人などに対して、その貢献を認めて寄与分を与えることができます。また、個別に法定相続人の間で相続分を譲渡することもできます。

夫婦の共同所有

Q
夫婦で、共同で土地を購入し、そこに住居を新築したいと考えています。この場合の、土地と建物の登記について、共用持分の決めかたについて教えてください。
A
次の点にご注意ください。 ・原則として、土地と建物のそれぞれについて、夫婦がそれぞれ負担した取得費用に応じて持分の割合を決定してください。持分と取得費用の割合が違うときには、贈与とみなされて贈与税の対象となる場合があります。 ・持分の割合に関係なく、土地と建物の両方ともに夫婦の共同所有としてください。たとえば、夫婦共有の土地に、夫の(夫単有といいます)の建物を建てると、妻の持分の土地については不動産取得税が軽減されません。 ・建物のついては、一定の要件を満たせば、持分の割合に関係なく不動産取得税が軽減されます。

内容証明とは?

Q
「内容証明」と言う手紙があるそうですが、普通の手紙とどこが違うのですか?  また、どのようなときに利用するのですか?
A
内容証明とは、正しくは「内容証明郵便」と言います。 普通の郵便との一番の違いは、「書かれている内容が証明される」ことです。また、手紙を出した日付も証明されます。内容証明郵便を使うと、あとで「そんな手紙は受け取っていない」などと言われる心配がありません。さらに、「配達証明」と言う制度がありますから、これも併用すれば、「たしかに配達されたこと」、「配達された日付」も証明することができます。 たとえば、契約を解除するとき(クーリングオフ)に、解約する書類を「内容証明郵便」で送っておけば、「解約した」「しない」などと言う、無用のトラブルを避けることができます。 「内容証明郵便」は、どなたでも書くことができますが、書きかたに一定の約束事があります。また、郵便局によっては「内容証明郵便」を取り扱っていないところもあります。「内容証明郵便」を書くときには、事前にお近くの郵便局に問い合わせてください。

離婚時の財産分与

Q
離婚に伴い、財産分与として夫名義の土地、建物(夫を債務者とする住宅ローンの抵当権付き)を取得することになりました。この場合、注意しておく点を教えてください。
A
次の点にご注意ください。 ・「離婚の日」を原因日付とし、「財産分与」を原因として、夫から妻へ所有権移転の登記をしてください。 ・登録免許税は、固定資産評価額の1000分の20です。なお、一定の場合は減税措置を受けることができます。 ・夫を債務者とする住宅ローンについては、抹消してもらってください。抹消しないと、あなたがあなたの財産を、前夫の借金の担保に入れていることになります。 ・夫には、譲渡所得税が課税されます。ただし、居住用財産の特別控除を適用できる場合があります。

舅の相続人

Q
大分市内に住む主婦です。30年前に大分市のサラリーマン農家に嫁いでまいりました。夫と夫の両親と同居し、小規模な農業を営むかたわら、夫は民間会社にサラリーマンとして勤めていました。 7年前に姑、3年前に夫を病気で亡くし、また昨年には舅も亡くなりました。成人した息子が二人おりますが、いずれも他県で生計を立てております。 さて、今回舅名義の農地と家屋敷を相続しようとしました。ところが、私には相続権は無く、遠く離れた息子たちにしか相続権は無いとのことで、納得しかねています。私は、これからも農業をやっていきたいと考えており、夫の兄弟は相続の意思は無く、相続登記に協力してくれると約束してくれています。
A
この場合、残念ながらあなたに相続権はありません。 舅の相続人はあなたの夫の兄弟と、あなたの息子ということになります。舅の相続人は、本来あなたの夫とその兄弟ですが、夫が舅より先に死亡した場合、夫の地位を夫の子供が継ぐことになります。つまり、夫が舅より先に死亡している場合、嫁は舅の相続人にはなれないのです。 夫が舅より後に亡くなった場合は、舅が亡くなった時点で夫に相続権が発生します。その後夫が亡くなったとしても、夫の相続人は妻と子供ですから、あなたにも相続権があることになります。 このようなことを防ぐには、舅の生前に舅からあなたへの贈与などの手続きをするか、舅があなたへ遺贈する旨の遺言をしてもらっておくとよいでしょう。 なお、遺言は公証人に依頼して、公正証書遺言を作成しておくことをおすすめします。

農地の売買

Q
息子夫婦が近所の農地を買って家を建てる予定ですが、何か法律上の手続きが必要ですか?
A
農地(田、畑、放牧地など)の売買や賃貸については、農地法という法律で一定の制限がなされています。 市街化調整区域内(無秩序な開発を認めない地域)の農地は、原則として自由に売買したり賃貸したりすることはできません。また、市街化区域内(計画的に開発を認めていく地域)の農地についても、事前に農業委員会に届け出をしなくてはなりません。 おたずねの、農地を購入してそこに家を建てる場合ですが、市街化区域内の農地であれば、事前に農地法第5条の届け出をする必要があります。届け出をするひとは、転用(農地を宅地にすることを一般に転用といいます)に着手する日の40日前までに、 ・1 届出者の氏名、住所、職業 ・2 土地の所在、地番、地目、面積 ・3 土地の所有者、耕作者の氏名 ・4 転用の目的、時期、施設の概要 ・5 転用によって生ずる周囲の土地などの被害の概要 などを書面に記載して、農業委員会に提出しなければなりません。届け出をしないで勝手に農地を転用すると、処罰されることもあります。
大分県司法書士会
TEL. 097-532-7579
FAX. 097-532-3560
〒870-0045
大分市城崎町 2-3-10